2018年7月4日水曜日

【千早茜】「男ともだち」を読みました

             
新井賞、栄えある第一回受賞作品です。

この話、すごく好き。

大学の先輩と後輩の物語。
同棲している彼がいて、医者でイケメンの愛人がいて、何でも受け止めて受け止めてくれる大学の先輩ハセオという男ともだちがいて、イラストレーターとして仕事もそこそこ忙しい…
と、まぁ非常に羨ましい境遇の神名葵
でも、彼女は自分のことがよくわからない。
神名本人はもちろん、ハセオも、同棲中の彼も、愛人の医者も、スナックのママのゲイも、とにかく登場人物が全員ポンコツなんです。
およそ小説の主人公になりえない人達。
みんなグルグルに迷走中。
一度、全部捨てちゃえば?
迷走する神名にハセオが言った一言がすごく好きです。
自分の人生に無くてはならないものと、無くても良いものを見分けられるようになったら
それだけで、心軽く生活できる…
断捨離って、タダモノを捨てるだけじゃないんだなー。
千早茜さんの本、初めて読みました。
題名のセンスがすごく良くて、題名から内容が全く想像できません。
これも読んでみたい。

最新作、「クローゼット」
装丁も素敵。

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